米AOL Time Warner傘下のAmerica Online(AOL)と米Network Associatesがウイルス対策サービスの提供に関して提携した。両社が米国時間12月3日に明らかにしたもの。

 この提携のもと,両者はAOLサービスのメンバーと,AOL社でWWWサイトを利用しているユーザーに向けてオンライン・アンチウイルス・サービスを提供する。Network Associates社のアンチウイルス技術「McAfee」をベースにする。

 同サービスでは,「Basic」「Premium」と呼ぶ二つのサービスを用意し,前者が無料,後者が有料となる。

 Basicでは,AOL社のサービスのほかCompuServe,Netscape,AOL.comで扱うすべての電子メールに対し,ウイルス検査を行う。受信または送信するメールを添付ファイルも含めて自動的にスキャンする。ウイルスを発見した場合は,それが既知のウイルスであれば修復を試みる。

 一方のPremiumでは,電子メールのほか,ユーザーのパソコン・システムもウイルス検査の対象とする。ユーザーの使用しているハード・ディスク装置やCD-ROM上のファイルがウイルスに感染していた場合は,そのファイルの修復や削除を行うという。

 AOL社では,「毎月新しいウイルスがいくつも発見されるので,常時最新のウイルス対策を講じることが必要」と説明する。「このアンチウイルス・サービスは定期的に(ウイルス定義ファイルを)自動更新する。ユーザーが自分でいちいち面倒なアップデートを行う必要がない」(同社)

 両サービスは,2003年前半に始める予定。Premiumサービスの詳細および価格については,サービス開始時に発表するとしている。

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