米サン，ネットワーク・コンピューティングの新サービスと戦略を発表

井上望

2002.12.04

　米Sun Microsystemsが米国時間12月3日に，サービス戦略および構想の概要を明らかにし，ネットワーク・コンピューティング構築に向けた新サービスを発表した。

　同社は，IP（知的財産）を用いて顧客のコスト削減と可用性向上を支援する手法を「Intellectual Property（IP）Life Cycle」と呼び，サービス戦略および構想の中核に据える。

　Sun社Services部門執行バイス・プレジデントのPatricia Sueltz氏は，「複雑なコンピューティング環境を導入する企業にとって，サービスの重要性はますます高まっている。Sun社はIPを集結し，『iForce』パートナと協力して，優れたソリューションを顧客に提供する」と説明した。

　IP Life Cycleは，Sun社のハードウエアおよびソフトウエアに関するナレッジ，パターン，メソドロジを用いる。「Sun BluePrints」「Sun Reliability, Availability and Serviceability（RAS）Profile」をはじめ，「Java Center of Excellence」といったソリューションが含まれる。同社の次世代データ・センター構想「N1」などの中心的要素となる。

　IP Life Cycleをベースにした新たな4種のサービスは以下の通り。

・「Sun Install Check for Volume Systems」：「Sun Fire 280R」「同V480」「同V880」のインストール状況や設定をチェックし，「システムにおける自己管理機能の実現を図る」（Sun社）。Sun Install CheckはWWWサイトの関連リンクより無償でダウンロード可能。

・「Sun Software Support Services Program」：Sun社製ソフトウエアに関するサポートと保守サービス。

・「Quick Start Service for Network Identity」：「Sun Open Net Environment（Sun ONE）」プラットフォームをベースにしたネットワーク・アイデンティティ（ネットワーク上の個人認証）向けインフラ構築を支援。

・「High-Performance eLearning Program」：Sun社のeラーニング・プラットフォーム「Sun Enterprise Learning Platform」と教育コンサルティング・サービス，主要コンテンツ・プロバイダのカリキュラムを組み合わせた教育ソリューション。