米Cisco Systems社が米国時間12月3日に,ケーブル通信事業者向けの新製品群を発表した。アップグレードしたCMTS(Cable Modem Termination System)ルーター「uBR10012」,高速DOCSISプロセス機能を統合し,高いポート密度を実現した「MC5X20S Broadband Processing Engine(BPE)」などが含まれる。また,同社のCMTSルーター「uBR7246VXR」のパフォーマンスを2倍に増強する「uBR7200-NPE-G1」プロセッサや高可用性を実現するための数機能,CMTS向けの「OC-48 WAN」インタフェースも発表している。

 「uBR7200-NPE-G1」は,「uBR7246VXR」ルーター向けの高性能ネットワーク・プロセシング・エンジン(NPE)。「uBR7246VXR」のパフォーマンスを倍以上に増強させるため,通信事業者は,帯域幅を最大限に利用してより多くの顧客にVoIPやVPNサービス,ビデオ・ストリーミングといった幅広い付加価値サービスの提供が可能になる。また,「Stateful Switchover (SSO)」や「N+1 フェール・オーバー・ソリューション」などにより,可用性を高めることを狙う。

 MSOは「OC-48 DPT WAN」インタフェースにより,ネットワークの複雑さを軽減してコストを削減する。同インタフェースは,同社の「Dynamic Packet Transport/Resilient Packet Ring (DPT/RPR)」製品の一部であり,「Cisco 12000 Series」ルーター向けに新しい高密度4-Port OC-12/STM-4 DPT/RPRライン・カードを収録している。

 「MC5X20S BPE」と「OC-48 DPT WAN Interface」は,2002年末の出荷を予定する。「Stateful Switchover」機能は2003年の第1四半期の提供を予定しており,「uBR7200-NPE-G1」と「N+1 フェール・オーバー・ソリューションは,現在出荷中である。

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