NECの中国法人Tianjin NEC Electronics & Communications Industry(NEC-TJ)が米Nuera Communicationsと提携し,中国においてNuera社のVoIPブロードバンド・アクセス・ゲートウエイ「ORCA RDT」の販売/サービス提供を行う。Nuera社が米国時間12月3日に明らかにしたもの。

 NEC-TJ社は中国において,ブロードバンド・ネットワーク上の音声サービスをクラス5スイッチに導入予定のケーブルおよびDSLネットワーク事業者に対し,RDTの販売を行うという。両社は共同でブロードバンド電話プロバイダの獲得を進める。またNEC-TJ社は,RDT顧客に対する販売/サービス/導入/メンテナンスなどを担当する。

 Nuera社のRDTを導入すると,ETSI V5.2 PSTNインタフェースを使ったクラス5の市内交換を介し,ブロードバンド・ネットワークとPSTN間の相互通信を提供できる。標準的な信号処理プロトコルを採用し,CATV事業者が共同で設立しているコンソーシアム米Cable Television Laboratoriesのネットワーク・モデルCableLabs LCS(Line Control Signaling)に対応する。

 Nuera社では,「RDTの持つ柔軟性により,ブロードバンド事業者は完全なVoIPアーキテクチャに移行できる」と説明する。「ソフトウエアをアップグレードすれば,RDTをソフトスイッチで制御可能なトランキング ゲートウエイに変えることも可能」(同社)

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