スウェーデンのEricssonが現地時間12月2日に,中国の通信事業者China Telecomと中国安徽省におけるDSL(Digital Subscriber Line)サービスに関して提携を結んだことを明らかにした。China Telecom社はEricsson社のEthernetソリューション「Ethernet DSL Access」を導入する。

 China Telecom社は,安徽省の5都市にまたがる居住者向けADSL(Asymmetric DSL)回線サービスを拡充する。

 Ericsson社が供給するEthernet DSL Accessには,集合型DSLモデム(DSLAM:Digital Subscriber Line Access Multiplexer)が含まれる。利用者8人以上の小規模な集団に標準的なADSL回線サービスを提供することが可能。Ethernet技術により「ユーザーは低コストで高速接続を利用できる」(Ericsson社)としている。DSLAMに回線を集中せず,Ethernet集約ネットワークに直接つなぐため,DSLAMで渋滞が発生することなく高速サービスの可用性が向上するという。

 「こうした方法を用いたDSLサービスの利点は,既存のDSLインタフェースを変更する必要がないこと。ユーザーは標準のDSLモデムをパソコンやLANとEthernet接続して利用することができる」(Ericsson社)

 中国ではADSLの需要が急速に高まっており,China Telecom社はすでに150万人のADSL加入者を抱えており,2002年末には200万人,2003年末には400万人に加入者が拡大する見通しだという。

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