米Sony Pictures Digital Entertainmentのオンライン・ゲーム事業部門Sony Online Entertainment(SOE)と米QUALCOMMが米国時間12月2日に,人気のオンライン・ゲーム「EverQuest」をQUALCOMM社の「BREW(Binary Runtime Environment for Wireless)」プラットフォームに対応させる計画を明らかにした。

 BREWプラットフォームは無線機器用のアプリケーション実行環境で,無線アプリケーション開発,機器設定,アプリケーション配信,課金,支払いなどを行える。BREWソリューションは,開発者向けの「BREW Software Development Kit(SDK)」,機器メーカー向けのアプリケーション・プラットフォームと移植ツール,キャリアが利用する「BREW Distribution System(BDS)」で構成する。

 BREW対応版の「EverQuest: Hero's Call」は,32の地下牢を冒険し,120以上のスペルと無数の武器を利用でき,「オリジナル版EverQuestの利用者にとって馴染みやすい構成となっている」(両社)。2003年1月より,BREW対応携帯電話機で利用可能。

 「BREWが創り出す携帯電話向けのマルチメディア・ゲーム環境で,EverQuestの利用者は楽しんでくれるだろう。また,我が社も人気ゲームを新たな市場に提供し,収益を獲得することができる」(SOE社無線ゲーム部門ディレクタのBart Rothwell氏)

 BREW対応サービスは,米Verizon Wirelessと米ALLTELが米国で,韓国のKorea Telecom Freetel(KTF)が韓国で,KDDIが日本でサービスを展開している。また,米U.S. Cellularがトライアル・サービスを開始し,中国のChina Unicomがサービス提供を計画している。世界中で29種のBREW対応携帯電話機が利用可能。

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