比較ショッピング・サイトの米BizRate.comは米国時間11月22日,オンライン小売業者の業界組織Shop.orgと共同で行った市場調査の結果を発表した。オンライン販売市場に関する調査結果である。それによると,2002年11月の前半2週間において,前年の同期間に比べ25%以上増収となったオンライン小売店が全体の60%あったという。

 また,オンライン消費者の約半数が「今年のホリデー・シーズンは昨年よりも多くオンラインで買い物をする」と回答したことがわかったという。

 オンライン販売業者によるマーケティング活動の影響度についての調査では,オンライン販売業者の47%が,「最も成果の上がった手段は購入条件に応じた送料無料サービス」と回答している。検索エンジンでの表示操作,ベスト・セラー・リストの提示,早期購入者向け割引サービスなども効果的だったという。

 「2002年のホリデー・シーズンは好調なスタートを切った。小売業者のオンライン販売は早い段階から増加している。この傾向は今後も続くだろう」(Shop.orgエクゼクティブ・ディレクタのScott Silverman氏)

 なお消費者がオンラインの買い物に高い満足度を示していることも分かったという。調査結果によると,オンライン消費者の約半数が「非常に満足」と答え,「不満」という回答はわずか2%未満だった。

 「(オンライン・ショッピングに対する)顧客の満足度の高さ,そして,より簡単に買い物できるようにと,サイトを改善する小売店の継続的な取り組みが見られる。これらが2002年ホリデー・シーズン・ショッピングにおけるインターネットの役割を高めるだろう」(BizRate.com社CEOのChuck Davis氏)

 そのほかの調査結果は以下の通り。

■小売店の売上高状況(2002年11月3日から11月16日)

オンライン販売売上高     小売店の割合
(前年同期間比)
--------------------------------------
150%以上増加                 2%
100%~149%増加              6%
75%~99%増加               10%
50%~74%増加               12%
25%~49%増加               30%
10%~24%増加               14%
0%~9%増加                 10%
ほぼ変化なし                  4%
0%~9%減少                  4%
10%~19%減少                2%
20%以上減少                  6%

出典:BizRate.com社

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