米AOL Time Warner傘下のAmerica Online(AOL)が米国時間11月21日に,誘拐された子供を発見,救出するための「AOL AMBER Alerts」サービスの拡張を発表した。AOLは,1億8000万人を越える「AOL Instant Messenger(AIM)」ユーザーに加えて,米国のすべてのインターネット・ユーザーに向けて同サービスを拡張する。

 またAOLは,州または地域の法執行機関が発行する「AMBER Alerts」を受取るために,自主的に登録している全米2700万人のメンバーに向けて同サービスを開始したことを発表した。

 同サービスは,行方不明の子どもたちのためのナショナル・センター(NCMEC:National Center for Missing & Exploited Children),連邦,州,地域レベルの法執行機関と共同で展開するプロジェクト。すでに7万人を超えるAOLメンバーが,地元で子供が誘拐されたときに同アラートを受取るために登録している。

 同サービスは,AOLのリマインダ・サービス「Alerts & Reminders」を利用してAOLメンバー,AIMユーザー,インターネット・ユーザーに配信される。登録者は,法執行機関から発行されたAMBER Alertsを,電子メール通知,デスクトップ表示,インスタント・メッセージ,携帯電話、ポケット・ベルへのテキスト・ページなどで受け取ることができる。

 同サービスは,同社のWWWサイト(http://alerts.aol.com)にて登録とアラート受信方法の選択ができる。

 AMBER Alert計画は,1996年にテキサスで発足して以来36人の子供を救った実績がある。同アラートは,緊急警告システム(EAS)を使ってテレビ局,ラジオ局,ケーブル・システムのメディアを介して伝達されている。AOLとNCMECは,共同でオンラインに向けて同プロジェクトを発展している。

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