米Hewlett-Packard(HP)が米国時間11月19日に,ストレージ管理を容易にするための新製品とアップグレード製品を発表した。複数ベンダー製のストレージ管理を簡略にすることと,異種環境に関わるコスト削減を目的としている。

 同社は,順応性があるストレージ・インフラを通じてビジネス・ニーズの変化に対し,迅速な対応を可能にするための同社の新戦略ENSAextendedを打ち出している。今回は,その一部として,テープ,ネットワーク・ストレージ,ディスク・アレイ,ソフトウエアが発表された。

 スーパードライブ・テープ市場に向けて,同社は「HP StorageWorks Ultrium 460」を発表している。Generation 2 Ultriumは,エンタプライズ級のデータ保護のニーズに理想的なソリューション。前世代と完全な互換性を持つ。記憶容量は,シングル・カートリッジで400Gバイト。データ転送速度は60Mビット/秒。

・ネットワーク・ストレージの強化

 「StorageWorks NAS 8000」は,専門ストレージ内のNASソリューションとSAN構成を提供する。SAN構成で「StorageWorks Enterprise Modular Arrays(EMA)」をサポートするようになった。主なバックアップ・ソフトに「Network Data Management Protocol(NDMP)」を追加している。

 SANポートフォリオには,「HP StorageWorks SAN Switch 2/32 Power Pak」を追加した。32ポート,2Gb/秒のファブリック・スイッチは,SANファブリックを設定,管理,拡張するためのインテリジェント・ファブリック・ソフトウエアを搭載している。セキュリティを強化するためのゾーン機能を提供する。

 また,SANファブリック管理向けの管理ステーション・ソフトウエア「HP StorageWorks Fabric Manager v3.0.2」も発表している。SAN管理者は,複数スイッチと最高8の複数ファブリックをリアルタイムで設定,監視,管理ができる。

 「OpenView Storage Management Appliance」は,オープンなSANに向けたアプライアンスをベースにする監視と管理インタフェース。WWWを介して権限を持つユーザーが設定や監視ができる。アプライアンスは同社のストレージ管理ソフトウエア・ソリューション向けの戦略的開発プラットフォーム。セキュリティ,管理性,有用性を強化する。

・アレイ・ソフトウエアとハードウエア
 「StorageWorks Application Policy Manager XP」は,XPディスク・アレイ向けのパフォーマンス割り当てツール。「Application Policy Manager v3.0」は,「HP StorageWorks Disk Array xp1024」と「同xp128」と使用した場合に,論理デバイスレベルのポリシー割り当て機能を追加する。「HP StorageWorks Command View XP」は,ディスク・アレイ向けにWebベースの一括管理機能を提供する。Webベースのアーキテクチャにより,グローバルなチーム・メンバーによるコラボレーションが可能になるとともに,グローバルに分散されたXPディスク・アレイを単一のコンソールから管理できる。

 新機能としては,「HP OpenView Storage Area Manager 3.0」ホスト・エージェントの配備,「HP StorageWorks Data Integrity Check for Oracle databases」のサポートとともにCommand View XPインタフェースからのeコピー機能がある。

 同日発表された製品のその他の詳細は,同社WWWサイトに掲載されている。

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