米WorldComは米国時間11月15日,同社会長兼CEOに元米Hewlett-Packard(HP)社長のMichael D. Capellas氏を任命したことを明らかにした。
米メディアの報道(InfoWorld)によると,同氏は12月2日からCEOとして指揮をとるという。
Capellas氏はかつて米Compaq Computerの会長兼CEOを務め,Compaq社とHP社合併後にHP社社長に就いていた。HP社は11月11日に同氏の社長退任を明らかにしている。
Capellas氏は,「WorldCom社がこの業界で主導的地位を取り戻せるだけの資産,顧客,人材を所有していると確信し,この仕事を引き受けた。我々はまず,信頼を回復し尊敬を勝ち取らなければならない。過去に培った強みを活かし,有望な将来に目を向けた新たな会社をスタートする」と語った。
ちなみに,WorldCom社は「会社の信用回復と実直な事業体制およびビジネス・プラクティスの再建に向けた施策」(WorldCom社)として,新たなCEOとCFOの任命,会計部門の再編,社内監査部門のスタッフ倍増といった計画を発表している。なお,WorldCom社は現在14億ドル以上の現金を所持しているという。
新CEO選出に取り組んでいた現WorldCom社CEOのJohn Sidgmore氏は「Capellas氏がCEO就任を承諾してくれたので,わが社の未来は明るいと確信する。彼のリーダーシップがもたらす成果が大変楽しみだ」と述べた。
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