米Intelは米国時間11月14日,動作周波数3.06GHzのPentium 4を発表した。同社の「Hyper-Threading(HT)Technology」技術を採用しており,「デスクトップ・パソコンの性能を最大で25%引き上げる」(Intel社)という。

 HT Technologyはプロセサの命令をスレッド・レベルで並列処理する技術で,1つのプロセサを論理的に2つのプロセサとして扱うもの。「写真の表示,文書の印刷,Webの閲覧,ウィルス・スキャンなどの複雑で繰り返し行う作業を,同時に実行する際のパフォーマンスを改善できる」(同社)

 3.06GHz版Pentium 4は0.13μmルールの製造技術を用いる。「1秒間に30億サイクルで動作するマイクロプロセサの商品化はこれが初めて」(Intel社)としている。

 3.06GHz版Pentium 4のSPEC CPU 2000ベンチマーク・テストの結果は,SPECint_base2000が1099,SPECfp_base2000が1077。「最も性能の高いWindows搭載デスクトップ・パソコン向けプロセサである」(同社)

 3.06GHz版Pentium 4の価格は1000個ロット時で637ドル。同プロセサを搭載したパソコンは,世界中の大手メーカーが直ちに出荷する予定だという。

 ちなみに,Intel社の依頼で米Harris Interactiveが実施した調査によると,「ときおり」または「頻繁に」コンピュータで同時に複数の作業を実行するユーザーは75%以上にのぼるという。最も一般的な作業の組み合わせは,CDを作成しながらゲームをすることだった。また3年以上同じパソコンを使用しているユーザーの50%近くは,高い処理能力を要する作業を自身のパソコンで2つ以上同時に実行するのは不安だと回答した。

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