富士通の通信部門の米国法人Fujitsu Network Communications社は米国時間11月12日に,企業向けの新しいVoice over Internet Protocol(VoIP)Centrexテレフォニ・ソリューションを発表した。「VoIP SRS-12i」と「同SRS-24i」電話機により,ユーザーはデータ接続と音声サービス向けの既存のソリューションを単一のネットワーク上に集約できるため,使用帯域幅を最大化するとともに,ネットワーク・コストを削減できる。

 両製品で使用されているVoIP技術により,LANやWANを通じて単一のインフラ上で音声とデータのトラフィックを同時に扱う。ハードウエア,配線,キー・システムやPBX(構内電話交換機)に関わる経費は必要ない。既存の設備に音声とデータ両方のトラフィックを統合させることにより,ネットワークを最大限に利用する。

 両製品は,サービス・プロバイダのセントラル・オフィスから顧客の建物構内までのアップタイムで99.999%の可用性を保証している。そのため,予期しないダウンタイムは年間5分15秒未満となる。

 両製品は,スタンドアロンのVoIPエンド・ポイント。IPネットワークを介してITU(国際通信連合)が標準化した呼制御プロトコル「H.323」のゲートウェイを通じてCentrex音声サービスにアクセスを提供する。この他の主な機能には,電話機に新しいソフトウエアを直接ダウンロードするリモートのファームウエア・アップデート機能,合計104件まで着信と発信を記録する機能,時間/日付を自動的にアップデートするためのSNTP(Simple Network Time Protocol)などがあり,2年間の部品保証を提供する。

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