インターネット技術の標準化組織IETF(Inteenet Engineering Task Force)の中間組織であるIESG(Internet Engineerig Steering Group)が,IM技術向けにワーキング・グループ「XMPP Working Group」を認可したことを米国時間11月11日に発表した。

 同ワークグループは,「Extensible Messaging and Presence Protocol(XMPP)」をIETFのインスタント・メッセージングとプレゼンス技術として採用するために形成された。

 「XMPP」は,Jabberオープンソースと米Jabber社の商用IMシステムに使われている中心となるプロトコルであり,Jabberコミュニティを構成する世界のソフトウエア設計者,開発者,企業のグループの協調的な努力によって生まれた。非営利団体のJabber Software Foundationが管理を行う。リアルタイムに近い拡張可能なメッセージングとプレゼンスのためのXMLをベースとしたプロトコルであり,現在世界で何千というサーバーに配備され,何百万人ものユーザーが使用している。

 Jabberプロジェクトでは,相互互換性の実現が常に中心的な目的となっていた。同コミュニティのメンバーは,IETFの標準化プロセスに過去3年間関わってきた。今回のワーキング・グループの設立により,既存のセキュリティ,国際化,メッセージ交換に関わるIETF標準技術に対して,より多くのインターネット・コミュニティがXMPP技術を採用する機会が提供される。

 また,MPIC(Messaging and Presence Interoperability Consortium)も,XMPPを相互互換技術の鍵として考えている。MPICの構想は,インスタント・メッセージングとプレゼンス向けの相互互換の標準の確立を目的としており,通信事業者とサービス・プロバイダのグループが同目的に向けて協調する。

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