米Hewlett-Packard（HP）は包括的な音声／データ／マルチメディア・サービスを提供するためのソリューション「HP Intelligent Building」を米国時間11月7日，発表した。「ユーザーのモバイル性／生産性を向上させ，情報へのアクセスを容易にする」（HP社）
HP社は，カリフォルニア州シリコン・バレーにオープンした商業／居住混在地区「サンタナ・ロウ」に米Cisco Systemsと不動産業者である米Federal Realty Investment Trustの協力を受け，HP Intelligent Buildingを導入した。同地区にはレストラン，商店，ホテル，賃貸住宅がある。各施設内や道路，公園など場所を問わず，いつでも情報やサービスにアクセスできるという。
HP Intelligent Buildingアーキテクチャを利用すると，コミュニティ・ポータル，公園での無線インターネット接続，無線によるホテルへのチェックインなどのアプリケーションを配信できるという。「ちょうど水道や電気などのインフラ設備と同じように，共通の“部品”を使うのでスムーズな利用が可能となる」（HP社）
またサンタナ・ロウでは，各施設内での高速インターネット接続，オンライン・コミュニティ・ポータル，デジタル・ケーブル・テレビといったサービスが利用できる。
さらにHP社は米NXTVと共同で，ホテルに対しデジタル・ビデオおよびブロードバンド・エンタテインメント・サービスの提供も行っている。
HP社のサービス部門HP Servicesは，サービス／教育／商業オフィス業界，官公庁や商業／居住混在地域といった各種コミュニティに向け，HP Intelligent Buildingソリューションの開発を進めている。これまでに開発した分野は以下に示す4種類。
・「HP Intelligent Hotel」（ホテル向け）
・「HP Intelligent Campus」（学校向け）
・「HP Intelligent Office」（オフィス向け）
・「HP Intelligent Community」（コミュニティ向け）
現在同ソリューションは北米で利用できる。欧州／中東／アフリカでは，2003年の早い時期に利用可能とする予定。
◎関連記事
■「米国における無線分野の中心地はカリフォルニア州，企業数／従業員数ともに全米1位」，米調査
■「2004年までに家庭内ネットワークを利用する世帯は1400万世帯に拡大」，米調査会社
■2006年には米国の2300万世帯がPCベースの家庭内ネットワークを導入，ただしキラー・アプリは“音楽”
■世界のモバイル／無線プロフェッショナル・サービス市場は年平均58.5％で拡大，2006年には約304億ドル規模
■「モバイル・セキュリティ・ソフトウエア市場は年平均69％で拡大，2006年には10億ドル規模に」，IDCの調査
■「世界の無線とモバイル・インフラのサービス市場，2006年までに374億2000万ドル規模に成長」，米IDCが分析結果を発表
■インターネット対応デバイスの出荷台数は年平均15％で増加，2006年には約7億6000万台に
■「世界のネット・ユーザーは2005年末に11億2000万人，そのうち無線ユーザーが48％」と米調査会社
[発表資料へ]
