ドイツのSAP AGは人事ソリューション「mySAP Human Resources(mySAP HR)」向けにインターネットをベースとしたeリクルーティング機能「mySAP HR E-Recruiting」を提供することを現地時間11月6日,発表した。企業内外のリクルーティングと人材の関係管理の品質と効率を高めることを目的とする。

 「mySAP HR E-Recruiting」は,人材ウエアハウス,求人要求の管理,ポスティング管理機能で構成されており,リクルート計画,人材募集から採用,人材保持まで主な採用プロセスを包括的に網羅する。同製品により人事職員は,適格な候補者探し,在籍従業員と採用候補者との関係管理を改善できる。

 同製品の人材関係管理は,従業員と外部の候補者のデータベースである人材ウエアハウスをベースとする。人事職員は,在籍従業員と採用候補者の概要を把握できる。人材ウエアハウスは,空いているポストを補充し,現在仕事の口がない候補者との継続的な関係の維持を支援する。同機能により,外部と内部リクルートを単一の標準プラットフォームに統合することができる。

 ワークフローをベースとしたツールは,求人要求と求人ポスティングのプロセスを合理化する。人事職員は,容易に求人要求を作成して,それぞれのマネージャに送って承認を受ける。承認された場合には,システムが求人告知を作成して,ポスティング管理機能で自動的に配信する。

 「mySAP HR」にシームレスに統合することにより,求人プロセスを通じてユーザーはグローバルで組織的な人事データを利用可能になる。「SAP Business Information Warehouse」や「mySAP Financials」などの分析と財務ツールを統合すれば,企業戦略と予算プランニングと合わせて最も効率的なリクルート・チャネルの評価と判断もできる。

 「mySAP HR E-Recruiting」は,2003年後半に世界に向けて出荷が予定されている。

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