米ScanSoft社は,米IBM社が音声認識ソフトウエア「IBM WebSphere Voice Server」の言語機能を拡張するために,同社のテキスト読み上げ(TTS)ソフト「ScanSoft RealSpeak」を採用することを米国時間11月6日に発表した。

 複数年の契約をもとにIBM社は,スピーチ・アプリケーションで幅広い言語サポートを必要とする企業と組織を対象に「IBM WebSphere Voice Server」「WebSphere Voice Response with DirectTalk」,その他の統合ソリューションのコンポーネントとして「ScanSoft RealSpeak」のマーケティングと販売を行う。

 「WebSphere Voice Server」は,顧客とより自然に対話するために音声認識とテキスト読み上げ機能を持つ音声対応eビジネス・ソリューションの開発,配備を行うためのミドルウエア。スピーチ・アプリケーションは,Java,VoiceXMLなどの開発言語で構築できる。「WebSphere Voice Response」は,音声認識とVoiceXMLを含め対話型音声応答(IVR:Interactive Voice Response)アプリケーションの機能を拡張する音声処理プラットフォーム。

 両社の製品を組み合わせることにより,IBM社は顧客により幅広い言語と音声のオプションを提供できる。両社は,RealSpeakがIBM AIX Unixプラットフォームと完全に互換するように協調してきた。

 RealSpeakは,電子メールの読み上げ,対話的音声応答,音声対応のモバイル,車載,ゲーム,PC/マルチメディアなどさまざまなアプリケーションに使われている。Microsoft Windows,Windows CE,Windows CE for Automotive,IntelベースのLinuxシステムに対応。英語,独語,仏語,日本語を含め19言語に対応する。

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