米Intelは,ハイエンド・サーバー向けプロセサの新版「Xeon processor MP」(開発コード名はGallatin)の出荷を開始した。Intel社が米国時間11月4日に明らかにしたもの。動作周波数が2GHz,1.90GHz,1.50GHzの3製品を用意する。2GHz版は従来品より内蔵レベル3キャッシュが増え,2Mバイトとなる。

 Intel社によると,データベース,CRM,SCMなど通常のサーバー負荷で比較した場合,新プロセサの方が従来のXeon processor MPより最大38%高性能であるという。プロセサを4個以上搭載する中規模およびバックエンド・サーバー向けの製品。0.13μmプロセス技術で製造することから,「これまで以上の高速処理をより小さなプロセサで実現でき,キャッシュ・サイズの増加など性能強化が可能となる」(同社)

 従来のプロセサとのハードウエア・プラットフォーム互換性を維持しているので,「プラットフォーム開発コストの削減と,既存エンタプライズ・インフラに新システムを組み込む際の作業負荷軽減に貢献する」(同社)という。

 また,新プロセサはマイクロアーキテクチャ「NetBurst」と「Hyper-Threading Technology」に対応している。

 Intel Xeon processor MPの1000個ロット時の単価は,動作周波数2GHz/内蔵レベル3キャッシュ2Mバイトの製品が3692ドル。1.90GHz/1Mバイト版が1980ドル,1.50Hz/1Mバイト版が1777ドルである。

 なお米メディアの報道(InfoWorld)によると,米Hewlett-Packardが同プロセサを4個搭載する「ProLiant ML570」と8個搭載する「ProLiant DL760」を発売するという。また米IBMは4個搭載の「xSeries x255」「同x360」と4個または8個搭載の「同x440」を,米Dell Computerは「PowerEdge 6600」「同6650」を提供する予定という。

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