フィンランドのNokiaが現地時間11月4日に,通信事業者向けに加入者のプライバシの管理,モバイルWebサービス・インタフェース,プレゼンス管理のツールを発表した。通信事業者は,加入者への新しいモバイル・アプリケーションとコンテンツ・サービスを強化できる。また,同社は企業向けに3つの新しいモバイル機能強化と2つのモバイル・セキュリティ・ツールも発表している。

 通信事業者向けの「Nokia iGMLC Privacy Manager」は,モバイル位置情報サービス「Nokia mPosition」ソリューションの一部として提供される。モバイル加入者は自分のプライバシ設定を完全にコントロールできる。通信事業者は,加入者が合意した場合だけ加入者の位置情報を提供するとともに,通信事業者は許可を得た場合だけ,その情報を使える。そのため,加入者は自分の位置情報を所有しているように感じることができる。

 また,「Nokia MMS」サーバー・ソリューション,プレゼンス,端末管理向けに同社初のモバイルWebサービス・インタフェースを発表している。通信事業者とコンテンツ・プロバイダ間のコラボレーションを強化して,収益を生成するモバイル・コンテンツの配備を高速化する。

 「Nokia Presence Server」は,「Wireless Village 1.1」仕様に準拠する。プレゼンス情報の管理,保存,配信とともに購読とアップデートを処理する。同サーバーは,2003年前半にリリースされる。

 企業向けには,標準をベースとしたIPSec VPNクライアント・ソフトウエアである「Nokia Mobile VPN」ソリューションを発表している。モバイル社員が企業のネットワーク・リソースに安全に接続するためのエンド・ツー・エンドのセキュリティ・ソリューションである。

 また,モバイル・ハンドセットのセキュリティの配備と管理に関連して,同社は「Nokia Security Service Manager(NSSM)」を開発した。NSSMは,ベンダとアプリケーションから独立しており,単独でセキュリティ対策と管理を行うシステム。「Mobile VPN Clients」のようなセキュリティ・アプリケーションの配備を含めたもモバイル・ハンドセット・セキュリティのライフサイクル管理に使われ,自動設定アプグレード機能を提供する。

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