米Hewlett-Packard(HP)は米国時間10月31日,電卓事業の新たなビジネス・モデルについて明らかにした。北米,欧州,中南米,アジア太平洋地域の販売事業者とマスター・ディストリビュータ契約を結び,販売チャネルの拡大やマーケティング・プログラムの展開などで協力する。

 HP社は逆ポーランド記法(RPN:Reverse Polish Notation)技術を用いた「HP 12C」など,財務,科学,作図計算向けの各種電卓を提供している。

 HP社はただちに新たなビジネス・モデルに体制を変更し,「チャネル・パートナにおける電卓事業の成長を支援する。世界各地のマスター・ディストリビュータと,調達に関する強力な戦略的関係を確立する」(HP社)としている。

 今回マスター・ディストリビュータとして提携した主な企業は以下の通り。

・New Age Electronics社:米国,カナダ,メキシコを含む北米のマスター・ディストリビュータ。米国と中南米に8カ所の販売チャネル事業を抱え,店舗は5000店を超える。

・MORAVIA Consulting社:欧州とアジア太平洋地域のマスター・ディストリビュータ。HP社のモバイル情報端末機や電卓を専門的に扱っている。多言語に対応した技術サポート,保証対象/対象外の製品交換対応,マニュアルやソフトウエアのローカライズなども行っている。

・Abboud Trading社:中南米のマスター・ディストリビュータ。エレクトロニクス製品やコンピュータ製品を扱う大手の卸売業者で,中南米におけるHP製品の直販チャネルを確立した。

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