JCP Program Management Office(PMO)はJava Community Process(JCP)のメンバーを代表し,Java仕様を策定するための新プロセス「JCP 2.5」を公開した。米Sun Microsystemsが米国時間10月29日に明らかにしたもの。

 JCPはJava技術に関わる企業や組織などが参加する開発者コミュニティ。メンバーが合意したプロセスに従いJava関連仕様の策定を行っている。

 「新プロセスはより幅広い分野からの参加を可能とし,柔軟性を高めた。これによりJCPは,300万人いるJava開発者にとってより効率的なフォーラムとなり,さらに増加する参加者の活動を支援することになる」(Sun社)

 JCP 2.5では,Javaコミュニティの参加者すべてにより大きな自由度と対等な立場を提供するという。「オープン・ソース・ライセンスなど参加者自身が選択したライセンスに従い,Java仕様の実装が可能となる」(同社)

 また,Java Specification Participation Agreement(JSPA)では,すべてのJava仕様に対し,独立した実装の開発および配布を許可するよう求めている。その結果,仕様の生産物の個別利用が可能となり,認定を受けた非営利や教育目的の組織/個人にTechnology Compatibility Kits(TCK)を無料で提供できるという。

 「Java仕様の検討や実装を行う開発者がオープン・ソース・ライセンスを採用できるという点で,JCP 2.5は新天地を切り開いた。さらに,コスト構造が変化したことで,小規模な開発グループや個人開発者もこれまで以上にJava仕様を利用できるようになる。多くの場合,無料で使えるだろう」(JCP執行委員会メンバーのJason Hunter氏)

 今後,すべてのJava Specification Requests(JSR)はJCP 2.5の合意に従い運用することになる。JSR文書(PDF形式)はJCPのWebサイトに掲載してある。また,JCP 2.5のプロセス文書は同サイトから入手できる。

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