米3Comが米国時間10月28日に,新しい無線LANカード「3Com 11 Mbps Wireless LAN PC Card」を発表した。IEEE802.11b準拠で最高11Mビット/秒の伝送速度を提供する同カードは,格納式のXJACKを搭載している。

 最適なパフォーマンスと使いやすさのために,同社の最新無線LANカードが提供する新しい5つ特徴は次の通り。

・利用可能なアクセス・ポイント間のトラフィックを監視して,もっとも広い帯域幅を提供するアクセス・ポイントに接続することにより,パフォーマンスを最大限にする自律的なロード・バランシング

・スマート・スイッチ付きのXJACKアンテナは,格納時に電源節約モードに入り,伸張時にはクリアーなデータ受信が可能

・802.11dのローミング機能により同カードは,アクセス・ポイントから国際と地域の通信向け無線LAN設定を受信できるため,ユーザーは手動でこれを設定する必要がない

・「Wireless LAN Manager」が,ロケーションの検出機能,ユーザー設定による無線LAN設定の自動有効化とともに,ユーザーのロケーションをベースとしたVPNの自動切り替え機能を提供するようになった

・3Linkが,インターネットに接続する必要なく,LANまたは特定のネットワークからユーザーを見つけて表示することにより,複数ユーザーが参加するソフトウエア・アプリケーションの開始を単純化する

 また,同カードは,40,128ビットのWEP(Wired Equivalent Privacy),802.1x,EAP-MD5,EAP-TLS,同社のDynamic Security Link and Serial Authenticationといった無線接続の安全を守るための機能が付属している。同社のWireless LAN Managerにより,ユーザーはロケーション特定の無線設定を作成でき,ユーザーの移動に伴って自動的に適切なSSID,セキュリティ,VPN設定に切り替えることができる。

 「3Com 11 Mbps Wireless LAN PC Card with XJACK(3CRWE62092B)」とアジア太平洋地域向けの「同(3CRWE62092B-AP)」は,ともに価格119ドルで提供されている。20パックの「同(3CRWE62092B-020)」は2261ドル。

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