ノート・パソコンなどの無線LAN端末を持って街中を車で走り,脆弱な無線LANアクセス・ポイントを見つけ出して入り込む「ウォードライビング」が問題になっている。ウォー・ドライビングを警告し,無線LANアクセス・ポイントのセキュリティ向上を呼びかける第2回の「WorldWide WarDrive」が2002年10月26日~11月2日に開催される。無線LAN向けセキュリティ製品を手がける米Bluesocketが米国時間10月24日,同社製品の販売プランの発表でWorldWide WarDriveの活動内容について触れた。

 第1回のWorldWide WarDriveは8月31日~9月7日に開催された。200人の参加者が無線LAN対応ノート・パソコンと「NetStumbler」などの無線LANアクセス・ポイント探知ソフトウエアを使って,世界1万カ所の無線アクセス・ポイントをチェックした。その結果,驚いたことに約70%のアクセス・ポイントはいっさいセキュリティ対策を施していたかったという。

 第2回のWorldWide WarDriveを開催する目的は,ほとんどの無線LANが脆弱で,誰でも勝手にアクセスできる危険性があるという認識を高めること。「単なる遊びで無線LANにアクセスする者もいれば,データ盗難などの意図を持って入り込む悪質な侵入者もいる」(Bluesocket社)

 「次回のWorldWide WarDriveには,前回より多くの参加者が集まるだろう。また,前回より多くの脆弱なアクセス・ポイントを検出するだろう」(英i-secマネージング・ディレクタのGeoff Davies氏)。i-sec社は2001年9月に英国ロンドンの金融街を45分間走行し,60カ所以上の脆弱なネットワークを検出したという。

◎関連記事
「Wi-Fi」ことIEEE 802.11bが米国全土で爆発的ブームに
一歩先を行く米国のホットスポット――普及支える三つの鍵
「米国のホットスポット利用者は2007年に2100万人」---英企業が調査
「2006年のホットスポットは4万2000カ所で2001年の21倍,市場の売上高は約57倍に」,米企業の調査
「急成長する無線LAN市場,企業ユーザーがホットスポットの普及を促進」,米企業の調査
今年度の売り上げは倍増を見込むネットワーク構築の必須アイテムに-無線LAN
「2002年における世界の無線LAN機器の出荷台数は73%増加」,米Gartner
米シスコがオーストリア議会に無線LANインフラを供給,合計67部屋にアクセス・ポイントを設置

[発表資料へ]