米DisplaySearchは「2002 LCD Monitor Strategy Report」と題する液晶ディスプレイ(LCD)含むデスクトップ・モニタ業界に関する調査結果を米国時間10月23日,発表した。

 同調査によれば,LCDモニタ市場は,2001年~2006年まで年平均成長率49%で拡大する。販売台数は1億1300万ユニットに達し,デスクトップ・モニタ市場において82%のシェアを獲得するという。

 LCDモニタは,2002年に売上高ベースで,また2004年には販売台数でもCRTモニタを上回ると予測される。2006年にLCDモニタの販売台数は,CRTモニタを5対1を越える割合で上回る。反対にCRTモニタは,年平均成長率マイナス24%で低下し,出荷台数が2200万台,市場シェアが16%に縮小する。

 この成長は,TFT LCDの価格の低下によって実現される。2000年~2005年にTFT LCD生産に対しておよそ400億ドルの設備投資支出が行われ,その結果2001年~2006年までにおよそTFT LCDの生産能力が400%成長する。また,パネルの価格低下には,17インチ以上のパネル製造向けに最適化された第5世代工場の生産性向上が貢献しており,大型モニタのコストを大幅に下げている。

 また,2001年に19ドルだったパネルの対角インチ当たりの平均価格が,2006年には11ドルに低下すると予測されるている。混合液晶モニタの価格は,年間13%低下すると予測される。19インチのLCDモニタに関しては,価格低下が年間30%で進むという。その結果,2006年までにLCDとCRTモニタの平均価格差は62%縮小する。

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