米Microsoftが米国時間10月22日に,同社の携帯電話向けソフウエア・プラットフォーム「Windows Powered Smartphone」を搭載した携帯電話機のリリースについて明らかにした。

 フランスのFrance Telecom傘下の携帯電話サービス会社Orange SAが,Smartphone搭載の携帯電話機「Orange SPV(Sound, Pictures, Video)」を10月28日より英国で発売する。米国では,米AT&T Wirelessが2003年半ばにSmartphone搭載携帯電話機を利用可能にする。

 Orange社とAT&T Wireless社のほか,米Cingular Wireless,米Verizon Wireless,スペインのTelefonica Moviles,オーストラリアのTelstra,英Vodafone Group,WIND社,中国(香港)のHong Kong CSL,シンガポールのSingapore Telecommunication,シンガポールのStarhubなどがSmartphone搭載携帯電話機へのサポートを表明しているという。

 また韓国のSamsung Electronicsは,SmartphoneなどのWindowsプラットフォームを搭載した携帯電話機の開発計画を同日発表している。台湾のCompal Electronics,台湾のHTCなどもSmartphone搭載携帯電話機の開発を進めている。

 Windows Powered Smartphoneは「音声またはテキスト,あるいはその両方を組み合わせた複数の連絡手段を提供する。いつでもどこからでも企業および個人データにアクセスすることができる」(Microsoft社)。

 Windows Powered Smartphoneの主な特徴は以下の通り。

・音声だけでなく,電子メール,『MSN Messenger』,ショート・メッセージング・サービス(SMS)などを通信手段として利用できる。

・「Outlook」に対応し,モバイル環境で連絡先情報やカレンダなどを管理可能。

・デジタル・メディアを再生したり,モバイル・ゲームを楽しむことができる。着信メロディ,カラー設定,待ち受け画面などのパーソナライズや,インターネットへのアクセスも可能。

 Orange社CEOのJean-Francois Pontal氏は,「Orange SPVのリリースにより,第3世代ネットワークの登場に向けて,写真付きメッセージング,マルチメディア・メッセージング・サービス,ビデオ・ストリーミング,オンライン・コンテンツおよび情報へのアクセスなど,さまざまな高度サービスを提供する。Orange社は,2005年までにデータ・サービス収入が総売上高の25%を占めるとみている」と述べた。

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