米Intelは米国時間10月22日に,Wi-Fi(802.11)技術の開発を手がける企業に1億5000万ドルを出資する計画を明らかにした。「世界における無線ネットワークの導入とWi-Fi規格の普及を促進する」(Intel社)
Wi-Fi対応のハードウエアやソフトウエア,サービスを開発する企業を投資対象とする。Intel社の投資事業Intel Capitalが管理するIntel Communications Fundを通じて出資する。
Wi-Fiは高速無線インターネット接続の技術として広まりつつあり,空港,喫茶店,オフィス,大学,家庭などで導入が進んでいる。「Wi-Fiの利用は急激に増加している。3年のうちに,3000万台のノート・パソコンがWi-Fi対応になるだろう」(Intel社取締役副社長兼Intel Capital社社長のLes Vadasz氏)
Intel社はこれまで,製品への無線機能組み込み,無線セキュリティ向け標準規格の策定,Intel社オフィスや施設での無線ネットワーク・アクセス・ポイント導入,スマート・アンテナやインテリジェント・ローミングといった無線技術の研究などに取り組み,「社内外において無線関連プログラムに膨大な投資を行っている」(Intel社)。
また同社はノート・パソコン向けのCPUプラットフォーム「Banias」(開発コード名)に多くのリソースを注いでいる。モバイル市場専用に設計したシステムであり,802.11aおよび802.11b対応機能を備える形で出荷する。なおBaniasの市場投入は,2003年前半を予定する。
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