米モトローラ，独シーメンス，エリクソン，ノキアによるモバイル・ゲーム標準化団体が仕様第1版を公開

和田英一

2002.10.22

　モバイル・ゲームの標準仕様策定に取り組む業界団体Mobile Games Interoperability Forum（MGIF）が仕様の第1版「MGIF v1.0」をリリースした。MGIFがスペインのバルセロナで現地時間10月21日に明らかにしたもの。MGIF v1.0はすでに同団体のWebサイト（http://www.mgif.org/）でダウンロード可能になっている。

　MGIFは，スウェーデンEricsson，米MotorolaのInternet Software and Content Group，フィンランドNokia，独SiemensのSiemens Information and Communication Mobile（IC Mobile） Groupの通信機器メーカー4社が，2001年7月に結成した標準化団体。モバイル機器用ゲームの相互接続性確保に向けた仕様およびネットワーク・ベースのサーバー向けAPI（Applications Programming Interfaces）の策定に取り組んでいる。

　今回リリースしたMGIF v1.0は，（1）プラットフォーム要求条件を規定した仕様書「MGIF Platform Specification v1.0」，（2）MGIF JavaDocsのフル・セット「MGIF JavaDocs v1.0」，（3）Javaソース・コードのフル・レパートリ「MGIF Java Sourcecode v1.0」，（4）用語集「MGIF Technical Glossary v1.0」，（5）MGIFの目的などを記したホワイト・パーパー「MGIF White Paper v1.0」で構成する。

　またMGIFは，モバイル通信の業界団体OMA（Open Mobile Alliance）とのあいだで了解覚書（Memorandum of Understanding：MOU）に調印したことも明らかにした。この取り決めに従って，MGIFは今後，OMAの一環として活動していくという。またこれに伴って2002年末までに，MGIF v1.0をOMA仕様に統合するという計画を立てている。

　MGIFでは，MGIF v1.0を，将来の仕様の開発に向けた起爆剤と位置づけており，今後はOMA内で携帯電話機開発者側の問題にも取り組んでいくという。その一環として，サーバー／携帯電話機のいずれの問題にも取り組むワークショップを11月7日に英国のロンドンで開催する予定である。