「2002年の第3四半期,北米におけるDVD業界の業績は前年のそれを上回り,過去最高を記録した」――。DVD関連の業界団体であるDVD Entertainment Group(DEG)が米Ernst & Youngに依頼して行った調査の結果を米国時間10月16日に発表した。
それによると,2002年の第3四半期におけるDVDソフト(映画および音楽)の小売り向け出荷本数は1億5330万本となり,前年の7590万本の2倍を超え過去最高を記録した。これで「DVDソフトの累計出荷本数は「(DVDフォーマットが1997年に登場して以来)11億万本となった」(DEG)。
DEGによれば,現在市販されているDVDソフトの映画および音楽のタイトル数は1万8000。毎週新たに100のタイトルがリリースされているという。また,DEGでは今年第4四半期における売上高が43億ドルを超えると予測している。これは「前年同期を34%を上回ることを意味する」(DEG)。
■北米におけるDVDソフトの出荷本数推移(単位:100万本) 2002年 2001年 2000年 1999年 1998年 1997年 第1四半期 120.1 69.2 29.0 11.1 3.3 -- 第2四半期 152.2 81.7 33.2 13.9 4.1 -- 第3四半期 153.3 75.9 42.7 29.0 5.9 2.3 第4四半期 -- 137.6 77.5 44.0 11.8 3.2 年間合計 425.6 364.4 182.4 98.0 25.1 5.5 累計 1,101(1997年Q3~2002年Q3) 出典:Ernst & Young社
DEGは2002年第3四半期の米国におけるDVDプレーヤ(ハードウエア)の小売り向け出荷台数についても発表した。それによると,同四半期の出荷台数は540万台で,前年同期に比べ31%増となった。これで「(DVDプレーヤが小売り市場に登場してから)これまでの累計出荷台数は4540万台に達した」(DEG)という。なおDEGでは,2002年の年間出荷台数合計は2000万台を超える,と予測する。
■米国におけるDVDプレーヤ(ハードウエア)の出荷台数推移 2002年 2001年 2000年 1999年 1998年 1997年 第1四半期 3,500,000 2,800,000 1,400,000 400,000 100,000 -- (出荷開始) 第2四半期 4,600,000 2,500,000 1,700,000 900,000 170,000 90,000 第3四半期 5,400,000 4,100,000 2,700,000 1,100,000 280,000 90,000 第4四半期 -- 7,300,000 3,900,000 1,700,000 530,000 140,000 年間合計 13,500,000 16,700,000 9,700,000 4,100,000 1,080,000 320,000 累計 45,400,000(1997年Q2~2002年Q3) 出典:DEG ※セットトップ・ボックス,携帯型プレーヤ,ホーム・シアター, テレビ・DVD複合機,ビデオ・テープ・DVD複合機を含む
◎関連記事
■「DVDソフトのレンタル収入が20億ドルを突破,年内には全ビデオ・レンタルの40%に」と米国のDVD業界団体
■「Q4におけるオンライン販売は前年同期比35%増で過去最高の168億ドル規模の見込み」,米BizRate.comの調査
■米MS,次世代デジタル・メディア・プラットフォーム「Windows Media 9 Series」のベータ版をリリース
■東芝とNECが次世代大容量DVDの新規格を提案,「30Gバイト記録でき,現行DVDとの互換性確保が容易」
■DVD+RW Allianceが4倍速のDVDレコーディングと直径8cmのメディア仕様を発表
■米Warner Home VideoがDVDに米Macrovisionのアナログ複製防止技術を採用
■米SonicがDVDオーディオのオーサリング・システムを発表
■「ついにビデオ・テープを抜く」,2001年におけるDVDソフトの売上高は前年比2.4倍以上の46億ドル
[発表資料へ]