ドイツのSuSE Linux AGとターボリナックスはドイツと日本で現地時間10月16日,企業向けLinuxに関して世界規模の戦略的提携を結んだと発表した。両社はIBMのサーバー機eServer zSeries,同iSeries,同pSeries向けのソフトウエアとサービスの提供で協力体制を敷く。

 提携のもと,両社はeServer対応の「SuSE Enterprise Server」をベースにした新製品や新サービスを共同開発する。販売とマーケティング活動についても協力する。

 両社が共同開発した製品およびサービスは,各社のブランドおよびチャネルを通じて,2002年第4四半期より利用可能になる。

 今回発表した提携により,SuSE社とターボリナックスは,「eServerプラットフォーム対応の企業向けLinuxと関連サービスにおける世界基準を目指す」としている。

 「両社共同の開発,販売,マーケティングのリソースをeServerプラットフォーム向けLinuxという1点に集中させることで,企業コンピューティング分野におけるLinuxの世界的な優勢が確実なものとなるだろう」(IBM社Linux部門ジェネラル・マネージャのSteve Solazzo氏)

 「両社の提携関係が,アジア太平洋地域を中心とした多くの顧客における企業向けLinuxの普及を加速すると期待している」(ターボリナックスCOO兼社長の矢野広一氏)

◎関連記事
独SuSE,電子メールとグループウエア機能を組み込んだ企業サーバー向けLinuxを発表
独SuSEが大企業サーバー向けLinux「SuSE Linux Enterprise Server 7」,カーネルは2.4
「2004年にはLinuxが高性能コンピューティング市場で勢力を拡大」,米アバディーンの調査
Linux推進団体OSDLが開発者向けにテスト環境を提供,企業でのLinux普及を目指す
独SuSEや米SCO Groupなどで構成するUnitedLinux,9月23日にベータ版をリリース
米カルデラ,独SuSEなど4社が企業向けLinuxの統一を目的とする「UnitedLinux」を結成
米IBMと独SuSEが企業向けLinuxで提携,世界中の顧客にサービスを提供
米レッドハットが大規模企業向けLinux「Red Hat Linux Advanced Server」を発表

[発表資料へ]