米Sun Microsystemsは2003会計年度第1四半期(2002年7月~9月期)決算を米国時間10月17日,発表した。売上高は27億ドルで,前年同期の29億ドルから4%減となった。前期の売上高34億2000万ドルからも減収となった。

 GAAP(会計原則)ベースの純損失は1億1100万ドル(1株当り損失は0.04ドル)。純利益2000万ドル(1株当り利益は0.01ドル)だった前期から赤字に転落した。なお前年同期のGAAPベース純損失は1億8000万ドル(1株当り損失は0.06ドル)だった。

 株式投資による損失(3100万ドル),リストラ費用(2400万ドル),税金の免除(2200万ドル)など,一時的な費用/利益を除いた場合の純損失は7800万ドル(1株当り損失は0.02ドル)。前年同期の同じ条件の純損失は1億5800万ドル,前期は純利益2800万ドルだった。

 なおSun社は,従業員の削減計画についても明らかにした。それによると,当期開始時点の従業員数の約11%に相当する人員を削減し,余剰施設などの整理/統合を進めるという。人員削減にかかる経費は約3億ドルと見込み,2003会計年度第2四半期に計上する。

 このリストラ策について,Sun社CFO兼コーポレート・リソース担当エクゼクティブ・バイス・プレジデントのSteve McGowan氏は以下のように説明する。「この人員削減は,当社が収益性を取り戻すために必要な措置だ。また,長期投資家のためにもなる」

 また同社会長兼社長兼CEOのScott McNealy氏は,「顧客の支払う取得コストと総所得コスト(TCO)を削減する目標を目指し,当社は製品ロードマップと研究・開発投資への推進を継続させている」と述べている。また同氏は具体的な活動の事例として以下のことがあると説明している。「我が社は,当期中に,Linuxデスクトップ・クライアント,x86用Solaris,Linux向けソフトウエア・スタック『Sun ONE』,Liberty Alliance認証仕様対応『Sun ONE Platform for Network Identity』を発表した」(同氏)

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