米AMDは2002年第3四半期決算を米国時間10月16日,発表した。売上高は5億822万7000ドルで,前年同期の7億6587万ドルと比べて34%減少。前期の6億29万9000ドルからは15%減少した。GAAPベースの純損失は2億5417万1000ドル(1株当たり損失は74セント)で,前年同期の1億8692万9000ドル(同54セント)および前期の1億8493万8000ドル(同54セント)から赤字を拡大した。

 2002年1月~9月の総売上高は20億1059万9000ドルで,前年同期間の29億3988万1000ドルから32%減少した。純損失は4億4827万2000ドル(1株当たり損失は1ドル31セント)となる。前年同期間の純損失は4473万9000ドル(同14セント)だった。

 AMD社CFOのRobert J. Rivet氏は,前期と比べて売上高が落ち込んだことについて,「顧客やエンドユーザーの需要が当初の予測を下回ったことが主な要因」と説明した。「デスクトップ・パソコン向けは思わしくなかったが,モバイル向けではシェアを確保した。また,サーバー向けの出荷個数は17%増加した。当期に実施したサプライ・チェーンにおける在庫の調整,130ナノメータ技術を用いた『AMD Athlon XP』プロセサの登場により,ホリデー・シーズンを迎える第4四半期は回復が期待できる」(同氏)

 2002年第3四半期におけるパソコン向けプロセサの売上高は2億6200万ドルで,前期の3億8000万ドルから31%減少した。とりわけデスクトップ・パソコン向けが出荷個数と売上高ともに落ち込んだ。

 メモリー製品の売上高は1億8900万ドルで,前期の1億7500万ドルから8%増加。フラッシュ・メモリーの出荷個数は,前期に引き続き過去最高を記録した。

 今後の予測について同社は,「ハイエンド携帯電話機の需要が高まっていることから,第4四半期にフラッシュ・メモリー製品が大幅に成長するとみる。また,季節的な要因によりパソコン向けプロセサの販売も伸びるため,第4四半期の売上高は大幅に増加する」との見通しを明らかにした。

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