米Transmetaが米国時間10月16日,2002年第3四半期の決算を発表した。売上高は640万ドルで,前期の750万ドルより減収,前年同期の500万ドルより増収となった。GAAP(会計原則)ベースの純損失は2180万ドル(1株当たり損失は16セント)。同条件の前期の純損失は3560万ドル(同27セント),前年同期は2960万ドル(同22セント)だった。

 7月に行った人員削減に伴うリストラ費用,在庫関連費用,その他の非現金費用など,一時的な費用を除いた純損失は1780万ドル(1株当たり損失は13セント)。前期の一時的な費用を除いた純損失は2530万ドル(同19セント),前年同期は2310万ドル(同18セント)だった。

 Transmeta社社長兼CEOのMatthew R. Perry氏は,「第3四半期に売上高が伸び悩んだのは残念なことだ。景気が依然として厳しく,エンド・ユーザーはコンピュータ機器への支出をおさえている。第3四半期後半に顧客企業が短期的な見通しを下方修正したことが,我が社の業績に悪影響を及ぼした」と説明した。

 しかし同氏は,「第3四半期に世界各地のベンダーがTransmeta社のプロセサを採用した。中国では量産出荷を開始したほか,新規顧客も獲得した。台湾でも,『Crusoe TM 5800』や当社の次世代プロセサに対する関心が非常に高い」と,前向きな姿勢を示した。

 なお,256ビットの次世代Crusoeアーキテクチャをベースにした「TM8000」は,2003年第3四半期に出荷する予定である。

 また,Transmeta社は第4四半期の見通しについても明らかにした。市場の需要が停滞しているため,売上高は500万ドル~600万ドルの範囲になると予測する。一時的な費用を除いた1株当たりの純損失は13セント~15セントの見込み。

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