「ホリデー・シーズンに向けて,民生電子機器を少なくとも一つ購入する米国世帯は78%に達するだろう」。家電製品の業界団体であるConsumer ElectronicsAssociation(CEA)は米国時間10月14日に,ホリデー・シーズンに向けた米国消費者のショッピングに関する予測分析を発表した。

 調査によると,DVDプレーヤとデジタル・カメラに圧倒的な人気が集まる見通しだ。また消費者は,ホーム・シアター,ホーム・ステレオ,大型テレビ,カムコーダなどにも非常に強い関心を示している。

 「デジタル革命によって新しい民生電子機器が一気に増え,消費者の選択の幅が広がった。また消費者は,利便性,スピード,携帯性,コスト効率などデジタル製品の利点を認識している。このためデジタル製品は,ホリデー・シーズンに向けたショッピング・リストの上位を占めている」(CEA,議長兼CEOのGary Shapiro氏)

 消費者がプレゼントにもらいたい民生電子機器のナンバー1は,DVDプレーヤである。昨年に続き2年連続で1位となった。DVDプレーヤの購入に関心を持つ消費者は昨年と比べ19%増加した。

 2位はデジタル・カメラである。購入を検討している米国世帯は,昨年から14%増加した。ポータブル・テープ・プレーヤやCDプレーヤが3位を占めた。

 ビデオ・ゲーム周辺機器は,昨年の人気をそのまま引き継ぎ,コンピュータ関連製品の中ではプレゼントとしての人気が最も高い。子供向けプレゼントとしても一番人気を集めている。

 プレゼント購入にあてる予算について,「昨年と同額かそれ以上」と回答した消費者は68%。2001年の74%,2000年の71%からやや減少した。

 CEAのIndustry Analysis担当ディレクタのSean Wargo氏は,「ホリデー・シーズンの予算は減っているが,製品価格も低下しているため,消費者は予算をフルに活用できるだろう」と予測した。なお,米国1世帯が購入するプレゼントの数は,友人,同僚,親戚のためなど,平均14人分である。

 コンピュータ関連製品に対する関心も高まっている。とりわけ,デスクトップ・パソコンの売り上げが大きく伸びそうだ。プレゼントとしてパソコンの購入を検討している消費者は,昨年と比べ27%も増加した。またオンライン消費者の間では,プレゼント候補としてパソコンが2位にあがっている。

 オンライン消費者によるプレゼント候補の1位は,パソコンのアップグレード関連製品や周辺機器である。RAM,ハードドライブ,CD-RWなどのアップグレード関連製品をプレゼントとして購入する予定の米国世帯は20%に達した。また,米国世帯の3分の1がホリデー・シーズンのプレゼントをオンラインで購入する予定である。

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