ドイツT-Mobile Internationalの米国法人T-Mobile USA社と書籍販売大手の米Borders Groupは,書店などにおける無線LANのアクセス・ポイント(ホット・スポット)の提供に関して提携した。T-Mobile USA社が米国時間10月10日に明らかにしたもの。

 この提携によりT-Mobile USA社は,Borders社が持つ全米400店舗の書籍,CD/DVD販売店および飲食店に,802.11b(Wi-Fi)のアクセス・ポイントを設置する。T-Mobile USA社の無線LANインターネット接続サービス「T-Mobile HotSpot」のユーザーがノート・パソコンやPDAから利用できるようにする。

 「顧客は店舗で電子メールをチェックできるほか,本のレビューを読んだり,音楽/ビデオのコンテンツを視聴したりして,調べごとができる」(T-Mobile USA社)

 アクセス・ポイントはまず,2003年の第1四半期にカリフォルニア州のBorders店舗に設置し,その後,他の地域に広げていく予定。

 なお,T-Mobile USA社は米Starbucks Coffeeとも同様の協力体制を敷いている(関連記事)。T-Mobile USA社によれば,Starbucks店舗や空港などに設置した同社のアクセス・ポイントの数はすでに1600あるという。また米国における802.11b無線LANのアクセス・ポイントの数は同社がトップで,2位は米Boingo Wireles,3位は米Wayportだという。

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