米In-Stat/MDRが米国時間10月9日に,「消費者が広帯域接続を家庭内で共有することに目を向けていることから,家庭内ネットワーク機器市場では,無線LANやEthernet技術が市場を席巻している」などとする調査結果を発表した。
家庭内ネットワーク市場を長期的にみた場合,エンタテインメント関連のサービスが成長を後押しする。しかし現在のところ,市場はデータ共有に焦点を当てている。
LAN市場のなかでも,ネットワーク・インタフェース・カード(NIC),ルーター,スイッチ/ハブなど,Ethernet関連分野が好調だ。また,最近登場した広帯域ルーター分野も伸びている。しかし,最も急速に成長している分野は無線LANで,現在販売されている無線LAN製品の大半は,802.11b対応機器である。
その他の主な調査結果は次の通り。
・米Linksysが,家庭内無線ネットワーク市場をリードしている。2002年前半における,Linksys社の市場シェアは24.1%。米Netgear,台湾のD-Link,米Buffaloなどのベンダーも市場で足場を固めている。
・家庭内ネットワーク機器市場で無線LAN製品が占める割合は,2001年末の約33%から,2002年半ばの38%へと増加した。一方,Ethernet製品は同期間中に約66%から60%へと減少した。
・家庭内ネットワーク機器市場で,HomePNAやHomePlug対応製品が占める割合はわずかである。2002年第1四半期に出荷が開始されたHomePlug対応製品は,徐々に普及する見通しだ。しかし,そのためには小売業者や消費者の認知度を向上させる必要がある。出現したばかりの同市場で優勢なのは,Linksys社,Netgear社,米Phonex Broadbandなどである。
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