米Rambusが米国時間10月9日に,2002会計年度第4四半期(2002年7月~9月期)と通年の決算を発表した。第4四半期の売上高は2450万ドルで,前年同期の2790万ドルに比べ12%減少したが,前期の2370万ドルから3%増加した。

 純利益は590万ドル(売上高に占める割合は24%)で前期の純利益に比べ横ばいとなったが,前年同期の650万ドルからは減少した。1株当りの利益は6セントで,前年同期および前期と同じになった。

 通年の売上高は9660万ドルで,前年の1億1720万ドルに比べ減少した。純利益は2470万ドルで,前年は3130万ドル。希薄化後の1株当り利益は24セントで,前年の希薄化後の1株当り利益は29セントだった。

 なお,当期の売上高には2320万ドルのロイヤリティ収入が含まれる。この額は,前年同期比7%減,前期比5%増である。SDRAM/DDRメモリーおよびメモリー・コントローラ,RDRAMメモリーおよびメモリー・コントローラのロイヤリティ収入は,いずれも前期から連続して増加した。

 当期の営業支出は1698万ドルで,訴訟/販売/マーケティング関連費用の増加の影響により前期の1604万ドルから約90万ドル増加した。前年同期は1960万ドルであった。当期の訴訟関連費用は280万ドルで,前期は240万ドルだった。ただし,前年同期の680万ドルと比較すると400万ドルの減少である。

 「このような経済状況のなかで,売上高の成長は控えめであったが,収益性を維持できたことは極めて良い結果といえる」(Rambus社CEOのGeoff Tate氏)

 また同社は同日,500万株の追加株式買戻しを同社取締役会が承認したことを明らかにした。買い戻しは直ちに開始し,期限は特に定めない。この買い戻しは,同社が以前承認した株式買い戻しの残存分110万株に追加する形で行う。ちなみに2002会計年度中に買い戻した株式は390万株である。

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