米Websenseが米国時間10月8日に,従業員のインターネット・アクセスを管理するEIM(employee Internet management)ソフトウエアの新版「Websense Enterprise v5」を発表した。

 Websense Enterprise v5では,管理の対象をサーバー側のアプリケーションだけでなく,ネットワークおよびデスクトップ・クライアントなどのコンピューティング・リソースにも拡大する。ユーザーはアドオン・モジュールを使って,ネットワークの帯域幅やプロトコル,デスクトップ・アプリケーションを管理できる。

 「EIMは今やWWWアクセスだけでなく,個人のWWWサーフィンの制限,ピア・ツー・ピア・プロトコルの限定,悪意のあるファイルの遮断,デスクトップ・パソコンで動作するプログラムの管理など,どれ一つが欠けても完全なソリューションとは言えない」(Websense社会長兼CEOのJohn B. Carrington氏)

 Websense Enterprise v5の主な特徴は以下の通り。

・動的なプロトコル管理:ITマネージャは,従業員のIM利用やメディア・ストリーミングなど,ポート80経由のプロトコル・アクセスを管理できる。

・レポーティング・ツール:プロトコル,データ転送速度,訪れたWWWサイトなど,ネットワーク利用状況をリアルタイムで分析する。

・ファイル・タイプの管理:WWWからダウンロードする各種ファイル・タイプを簡単に分類できるようにする。

・ポリシーの配信:大規模企業は,分散したサーバーへのポリシー配信を集中的に管理できる。

・「Websense Reporter」機能の強化:インターネット・トラフィックの傾向を監視し,従業員のインターネット利用に関連するリスクを特定することが可能。

 アドオン・モジュールは,まず「Bandwidth Optimizer」と「Client Application Manager(CAM)」の2種類を用意する。登録ユーザー数ベースの価格で提供する。

 Bandwidth Optimizerにより,ITマネージャは帯域幅を占領するようなメディア利用を,コンテンツ・カテゴリ,プロトコル,ユーザー,グループ別に制限できる。CAMでは,デスクトップ・パソコンで動作するアプリケーションをユーザー,グループ,ネットワークごとに設定可能。例えば,昼休みのあいだだけゲーム・ソフトの利用を許可することができる。

 Websense Enterprise v5は2003年1月にリリースする予定。Websense Enterprise v4のユーザーには,無償でWebsense Enterprise v5を提供する。

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