米QUALCOMMは米国時間10月3日,北米における1900MHz帯WCDMAネットワーク試験導入用のテスト携帯電話機を利用可能にすると発表した。欧州やアジアのWCDMAで使用されているテスト携帯電話機とほぼ同様だが,外付けRF部品が異なり,2100MHz帯ではなく1900MHz帯に調整している。

 「1900MHz帯WCDMA向けテスト携帯電話機は,我が社の北米におけるWCDMA実現への取り組みを示すもの。外付けRF部品があらゆるUMTS周波数帯に対応するため,世界中の通信事業者が我が社のWCDMAチップセットとシステム・ソフトウエアを利用できる」(QUALCOMM社CDMA Technologies部門プレジデントのDon Schrock氏)

 QUALCOMM社のMobile Station Modem(MSM)チップセット「MSM6200」は最大384kbpsのデータ転送に対応する。MSM6200を搭載した携帯電話機は,QUALCOMM社のソフトウエア・スイート「Wireless Internet Launchpad」をサポートし,高度マルチメディアや位置情報などの機能を提供する。

 また,MSM6200チップセットとソフトウエアは,「Binary Runtime Environment for Wireless(BREW)」用APIである「BREWapi」をサポートする。BREWapiにより,携帯電話機メーカーや開発者は,組み込み向けおよびダウンロード用無線アプリケーションやBREW対応製品を簡単に開発できる。

◎関連記事
3G時代に入った携帯電話,あふれる技術用語を読み解く
NokiaがWCDMAとGSMネットワーク向け第3世代携帯電話「Nokia 6650」を発表
米ルーセント,米クアルコムのチップを採用した第3世代携帯電話による試験通話に成功
「北米の2.5G/3Gは現在わずかながらCDMAがリード」,米ABIの調査
「携帯電話機の世界市場に回復の兆し」,米データクエストの調査
「3Gへの移行パスがはっきりしない北米,欧州は2.5Gへの移行が本格化」---。次世代携帯電話の動向を英ARC Groupが調査
「世界の携帯電話機市場,2002年の販売台数は4億6200万台で回復基調へ」,米調査
「世界の携帯電話ユーザー,2006年には19億人に」と米ストラテジー

[発表資料へ]