米Palmの取締役会は,同社の複数株を1株にまとめる株式統合(逆株式分割)を承認した。Palm社が米国時間10月2日に明らかにしたもの。株主らは,10月1日に開催された同社の年次株主総会で,この株式統合の最終承認について取締役会に委任していた。これにより,2002年10月15日から統合後の株式で取引が行われることになる。

 株式統合を実施することで,Palm社の普通株式20株を1株にまとめる。1株未満の株式については現金を支払う。対象となる株式には,株式統合の実施直前におけるすべての普通株式,ストック・オプション,発行済みワラントを含む。なお,現在時点での同社の普通株式の発行数は,約5億8000万株という。

 Palm社会長兼CEOのEric Benhamou氏は,「取締役会が2002年10月に株式統合の実施を決断したことは,時期的に適切だった」と述べる。「子会社の米PalmSourceが円滑に完全独立できるようになり,当社の資本構造を適切な水準に合わせられる。新たな投資家を引き付けることにもなるだろう」(同氏)

 Palm社は,「(株式統合は)PalmSource社の完全独立に先立って,Palm社株式の市場価格を調整する効果がある」と説明する。Palm社は2001年12月にPalmSource社を同社傘下の子会社として独立させた。2003年中にはこれをさらに推し進め,完全独立する予定。このとき,Palm社の株主はPalmSource社の株式を受け取ることになる。

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