米Dell Computerは米国時間10月1日,2003会計年度第3四半期(2002年8月~10月期)決算が事前の予想を上回る見込みであることを明らかにした。売上高は前年同期比22%増の91億ドルに達する見通しだ。同社は8月半ば時点で,当期の売上高を89億ドルと予測していた。

 1株当たり利益は,事前の予測の上限である21セントとなり,前年同期と比べて30%以上増加するとみる。

 Dell社会長兼CEOのMichael Dell氏は,「広い範囲で顧客を獲得し,サーバーやストレージ・システムの出荷台数が増加したことが,売上高増加につながっている」と説明した。また,「Dell社のビジネス手法は,標準規格ベースのコンピュータやサービスの幅広い導入に適している。顧客が標準規格への向かっていることは間違いない。この傾向は加速化し,企業コンピューティングの分野でも標準規格への取り組みが進んでいる。標準規格ベースの製品やサービスは柔軟性と拡張性に優れているためだ」(同氏)と述べた。

 Dell氏によると,同社は2002年に,製品設計,製造,ロジスティクス,営業支出,保証コストなどにおいて,合計10億ドル以上の経費削減を実現する見込みだという。

 ちなみに同社の2003会計年度第2四半期(2002年5月~7月期)決算は,売上高が前年同期比11%増の85億ドル。1株当たり利益は同19%増の19セントだった。

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