フィンランドのNokiaが現地時間9月26日に,3GPP(The 3rd Generation Partnership Project)に準拠する第3世代携帯電話「Nokia 6650」を発表した。GSM 900/1800両方の周波数帯で利用でき,WCDMA(Wideband Code Division Multiple Access)プロトコルに対応する。

 同製品は,WCDMAにより複数のデータ・セッションを同時に実行できる。たとえば,通話中にユーザーが目にしたものを撮影して共有することができる。

 6650の重量は141gで7Mバイトのメモリーを搭載している。GSMとWCDMAチップを搭載することにより,WCDMAで2時間20分まで,GSMで2時間40分までの通話時間と最長14日間の待ち受け時間を実現している。

 オーディオ付き動画の撮影機能を搭載しており,レンズ・カバーを開くとVGAカメラが使える。静止画像に加え,オーディオ付き4096色のビデオ・クリップを最高12秒まで撮影できる。画像やクリップは本体で表示保存ができ,マルチメディア・メッセージとして互換性を持つ携帯電話か電子メール・アドレスに送信できる。

 また,「WAP 1.2.1」ブラウザ,本体に追加アプリケーションをダウンロードする「MIDP Java 1.0」技術,多声着信音,モバイル・トランザクション向けウォレット・アプリケーション,USB,Bluetooth,赤外線経由のデータ接続性を提供する。

 ユーザーは,「Nokia PC Suite」ソフトウエアを使ってPC上で携帯電話のマルチメディア・コンテンツの表示と編集ができる。同一のプレイリスト内の異なるビデオ・クリップにより,パーソナル・ムービーの作成もできる。同ソフトにより,PCと携帯電話間でカレンダやコンタクトなどの個人データの同期も可能となっている。同ソフトは,6650の販売パッケージに収録される。

 同モデルのオペレータ・コントロールによるネットワーク・テストは,2002年の第4四半期に開始され,出荷は2003年の第1四半期が予定されている。

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