イタリア,フランス合弁のSTMicroelectronicsは米Advanced Micro Devices(AMD)と協力し,コンパイラとツールのパッケージ「PGI Cluster Development Kit(CDK)」をAMD社が今後リリースする「AMD Athlon」「AMD Opteron」プロセサに対応させることを,米国時間9月24日に明らかにした。

 AMD社が今後リリースする予定のAMD AthlonとAMD Opteronは64ビットの次期プロセサ・アーキテクチャ「Hammer」をベースにする。Hammerは,x86命令セットを64ビットに拡張するアーキテクチャで,既存のx86命令とのバイナリ・レベルでの互換性を維持する。アドレス空間の64ビット化や汎用レジスタの64ビット化を行う。それにより,利用可能なメモリー・サイズを広げつつ,既存の32ビット・コードを継続して動作させることができる。

 x86-64対応のPGI CDKは,スカラーおよびパラレル処理用Fortran,C,C++のコンパイラ,デバッガ,プロファイラ,ツール,ユーティリティから成る。Linuxワークステーション,サーバー,クラスタ向けの設定や管理,スカラーおよびパラレル処理アプリケーションの開発を簡素化する。

 PGI CDKの新たな特徴は,OpenMPおよびMPIパラレル・デバッガとプロファイラ。Linuxサーバーやクラスタ用のマルチスレッド,マルチプロセス,ハイブリッド・パラレル・ソフトウエアのデバッグとプロファイルが可能。x86-64対応の64ビットWindowsとLinuxを視野に入れる。

 PGI CDKはSTMicroelectronics社が買収したPortland Group社の製品である。

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