米DoubleClickが米国時間9月23日,2002年第2四半期における電子メール・マーケティングの傾向に関する調査結果を発表した。配信する電子メール数が増加するのに従い,電子メールの不達率も高くなっており,2001年第3四半期の平均7.7%がこれまでで最高の12.6%にまで上っている。そのため,配信リストの精度を高める必要があるという。

 開封率を見てみると,全体の平均およそ38%に対し,企業向け製品&サービスがもっとも高く47%を越えた。同時に,企業向け製品&サービス部門の不達率がもっとも高く19%で,消費者向け発行業者が8.6%でもっとも低かった。

 クリック・スルー率では,消費者向け製品&サービス企業が送信した電子メールがもっとも高く9.4%だった。消費者向け発行業者が9.1%,旅行業者が8.4%とこれに続いた。全業種におけるクリックスルー率の平均は,7.5%だった。

  業種                                     クリック・スルー率
                                                  (%)

消費者製品&サービス                               9.4
消費者向け発行業者                                9.1
旅行                                              8.4
企業向け製品&サービス                             7.5
小売&カタログ販売                                 6.1
企業向け発行業者                                  5.2

出典:DoubleClick社

 小売&カタログ販売業者の部門の結果より,電子メールは効果的に販売を促進していることが分かった。配信した1000通の電子メールに対して,およそ3名が直ちに購入活動に入っている。この場合の注文金額の規模は,およそ101.55ドルとなっている。

アクション               顧客

配信                     1000     >  不達率11.8%
受信                      882     >  クリック・スルー率7.7%
クリック                   68     >  顧客転換率4.3%
購入                        3     >  

出典:DoubleClick社

 また,すべての業界において,HTML形式の電子メールに対する反応の割合が,テキスト形式の電子メールよりも1.2~1.7倍高くなっていることが分かった。テキスト形式で, 7%だったクリック・スルー率が,HTML形式では10%だった。とりわけ旅行業界(テキスト形式の1.7倍),小売&カタログ販売,企業向け発行業者(ともに1.6倍)では,HTML形式の電子メールによる効果が高かった。

 メールの配信数でみると,火曜日がもっとも好まれており,配信されるメール全体のほぼ24%が送信されている。水曜日が23%でこれに続き,木曜日が18%,月曜日が17%となっている。週末に送られるメールの配信は少なく,土曜日が1.5%,日曜日が1.7%だった。

◎関連記事
WWWサイトと電子メールはマーケティング手段として浸透,2002年に「電子メール広告予算を増やす」企業は61%
「電子メール広告のクリック・スルー率は業種や曜日によって異なる」,米ダブルクリックの調査
「電子メール広告市場,2005年に15億ドル規模で2001年の1.6倍」,米ガートナーの調査
「節度のない電子メール・マーケティングは顧客を失うだけ」と米調査

発表資料へ