米Gartner社のDataquestが米国時間9月19日に,無線LANに関する調査結果を発表した。同社によれば,2002年における世界の無線LAN機器の出荷台数は73%増加し,売上高は26%増加するという。

 同市場は2003年にも成長が続き,2002年に1550万ユニットだった出荷台数が,2650万ユニットに増加すると予測される。また,売上高は2002年の21億ドルが2003年にはおよそ28億ドルに達するという。同社は,同市場が2007年まで成長を続けると分析している。

 2000年にビジネスで利用されたモバイルPCにおける無線LANの普及率は9%だった。2003年末にはほぼ50%に達し,2007年までには90%を越えると予測される。

 現在,大半の無線LANがアドオンのPCアダプタによって実現されている。しかし,2002年には,モバイルPC全体のおよそ10%が無線LAN機能を持っており,この割合が2004年までに31%に増加する。2007年には,モバイルPCの68%が無線LAN機能を搭載するという。

 地域で見ると,無線LAN機器の出荷台数は,北米地域がもっとも多く2002年の出荷台数の63%に該当している。同社は,市場全体で北米以外の地域が占める割合が大きくなり始めると予測している。

 「法的規制により,欧州における同技術の採用は遅れているが,この問題は解消されつつある。アジア/太平洋地域,とりわけ日本において,モバイル・コンピューティング機器に対する強い需要がある。そのため,2007年までに北米以外の地域で無線LANの成長が進む。世界の出荷台数は北米が40%を占め,アジア/太平洋地域とEMEA地域が市場の30%シェアを獲得するようになると予測される」(同社)。

◎関連記事
「無線LANと3Gネットワークの普及により,無線対応携帯端末向け半導体の需要が高まる」,米調査
「ホットスポット市場は伸びる!2007年の市場規模は2002年の約35倍」,英調査
2007年の企業向け無線通信システム市場は現在の2倍以上に
「無線LAN世界市場は年平均30%以上で拡大,2006年には50億ドル規模に」,米企業の調査

発表資料へ