米Microsoftは米国時間9月18日,位置情報サービス向けサーバー「Enterprise Location Server」(暫定名)について明らかにした。同サーバーは,7月に発表した米AT&T Wirelessとの提携の一環として開発を進めていたもの。「XML Webサービスと『.NET』技術,AT&T Wireless社のネットワークを統合し,機能豊富な位置情報サービスの提供を可能にする」(Microsoft社)としている。

 Microsoft社とAT&T Wireless社は,カリフォルニア州ラホヤで9月19日~20日に開催される「DEMOmobile 2002」でEnterprise Location Serverのデモを行う。

 デモではモバイル・アプリケーション・プラットフォーム「.NET Compact Framework」をベースにし,「Windows Powered Pocket PC」搭載の携帯電話機を使ってXML Webサービスを利用する。Enterprise Location ServerとAT&T Wireless社の位置情報機能を組み合わせることにより,地図サービス「MapPoint .NET」の情報やAT&T Wireless社によるリアルタイムの位置データを提供する。同僚の場所を検出する機能と,地図取得,運転案内,近隣の飲食店や映画館検索といった機能を組み合わせられる。例えば,同僚から近い店舗や顧客を見つけ出すことができる。

 「AT&T Wireless社とMicrosoft社は新たなビジネス・アプリケーションを提供し,モバイル・ワーカーの生産性向上を支援する」(AT&T Wireless社Mobile Multimedia Services部門上級バイス・プレジデントのDon Boerema氏)

 なお,Enterprise Location Serverの価格とリリース時期については後日明らかにする。

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