「リアルタイム組み込みOS『Windows CE .NET』に最適化した製品の開発に関わる半導体メーカーが増えることになる」とMicrosoft社は米国時間9月18日,発表した。新たに参加するメーカーは,米Motorola,イタリア,フランス合弁のSTMicroelectronics,米NeoMagicの3社。Microsoft社は「最適化の内容は,バッテリ運用時間の延長,無線技術,性能向上など」と説明する。

 Windows CE .NET対応の製品は,すでに韓国のHynix Semiconductor,米Intel,韓国Samsung Electronicsの米国子会社であるSamsung Electronics America社,米Texas Instrumentsなどが,英ARMのマイクロプロセサ用コア「ARM」ベースのシステムを開発している。「Windows CE .NET対応製品の開発メーカーが増えたことで,顧客の選択肢が広がり,マルチメディアやデジタル画像,無線といった機能に適した設計のソリューションが登場するだろう」(Microsoft社)

 またMicrosoft社は同日,第1回「Executive Summit」を開催した。Executive Summitは,ARMプロセサを使ったWindows CE対応への需要増加に対応する目的でMicrosoft社とARM社が運営を開始した会議。「Windows CE .NET向けARMコア・ベース・プロセサの技術を完全に活用する方法を,参加者に伝えるためのもの」(Microsoft社)

 同会議は2日間のワークショップ形式で行われ,一般には公開しない。非公開技術やビジネス戦略に関する情報を紹介する。取り扱う話題は,マーケティング戦略,技術ロード・マップ,組み込みソリューションで成功した半導体メーカーの事例,技術的な概要説明など。また,Pocket PC,Smartphone,Windows Powered Smart Displays,.NET Compact Framework,Visual Studio .NET,Windows MediaなどのMicrosoft社製品も対象とする。

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