米Sun Microsystemsは米国時間9月17日,世界の学術機関に向けたオフィス・スイート「StarOffice 6.0」の寄付について明らかにした。学生や教育関係者におけるオープン・ソース技術の利用促進を図り,60億ドル以上におよぶ規模の寄付を進めているという。

 Sun社はすでに中華人民共和国,香港,台湾,チリの教育省に約57億ドル相当の寄付を行っている。これにより,2億人以上の学生がStarOfficeを利用している。今週中に欧州(フランス,ドイツ,スウェーデン)のプライマリ・スクールとセカンダリ・スクールの生徒1800万人を対象に,StarOffice 6.0のライセンスを無償提供する。その後アフリカでも同様の寄付を行う計画である。「世界中で2億4000万人もの生徒が勉学に励み,将来のキャリアに備えることができる」(Sun社)としている。

 「この取り組みを通じて,StarOffice 6.0は世界中の学生にとって標準のオフィス・スイートになるだろう」(Sun社)

 Sun社世界教育および研究部門バイス・プレジデントのKim Jones氏は,「将来の戦力となる学生が技術に慣れ親しみ,世界市場で成功を収めるよう支援する。他の技術ベンダーのように高価なライセンシング・モデルを学校に押しつけるのではなく,教育関係コミュニティが無償でStar Officeを利用できるようにする」と説明した。

 StarOffice 6.0はワープロ・ソフト「StarOffice Writer」,表計算ソフト「StarOffice Calc」,プレゼンテーション・ソフト「StarOffice Impress」,ドローイング・ソフト「StarOffice Draw」,データベース・ソフト「StarOffice Adabas D」という5種類のソフトウエアで構成する。Linux,Solaris,Windows上で動作し,10カ国語に対応する。

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