米Oracleは米国時間9月17日に,2003会計年度第1四半期(2002年6月~8月期)の決算を発表した。売上高は20億3000万ドルで,前年同期の22億7000万ドルから減収。米LiberateTechnologiesへの投資による損害を除いた純利益は3億8600万ドル(1株当たり利益は7セント)で,前年同期の5億1100万ドル(同9セント)から減益となった。
Liberate社への投資による損害を含めたGAAP(会計原則)ベースの純利益は3億4300万ドル(1株当たり利益は6セント)だった。
ソフトウエア・ライセンスによる売上高は12億ドルで,前年同期と比べ9%減少した。このうち,新規契約による売上高が前年同期比23%減の5億4900万ドル,契約更新による売上高は前年同期比9%増の6億2000万ドル。また,製品サポート収入は3億4900万ドル,コンサルティング収入は4億3200万ドル,教育分野の収入は6300万ドルだった。
Oracle社CFOのJeff Henley氏は,「現在のように厳しい経済状況のなか,安定したキャッシュ・フローと高い収益性を維持できるのは,当社が持つ底力の現れである」と述べ,「当社製品を利用する顧客は増加しており,その結果,ライセンスの契約更新やサポートによる収入も伸びている。また大規模な自社株の買い戻しも,過去数年間順調に進んでいる」と説明した。
Oracle社CEOのLarry Ellison氏は,「米Morgan Stanleyによると,社内に導入している標準データベースとして,当社製品を挙げた企業は64%で,DB2を挙げた企業は15%だった」などと述べ,自信を示した。
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