米Palm傘下のPalmSourceはPDA用Webブラウザ「PalmSource Web Browser」をPalm OSのライセンシ向けに出荷開始したことを米国時間9月17日,明らかにした。

 PalmSource Web Browserは,アクセスのブラウザ「Netfront v3.0」ベースとする。モデムを使った従来のダイヤルアップ接続,IEEE802.11やBluetooth接続を介してWebブラウズ,オンライン・ショッピング,ゲームのダウンロード,企業データやニュースの利用が可能。英ARM製プロセサをネイティブでサポートするため,「ほとんどの場合,Webアクセス速度が向上する」(PalmSource社)。低速接続を利用している際には,画像やJavaScriptの読み込みを省略してダウンロード速度を高めることができる。

 セキュリティ面では,SSL(Secure Socket Layer)をサポート。また,Web技術の標準化機関W3C(World Wide Web Consortium)の最新仕様をはじめ,HTML 4.01,XHTML 1.0,Dynamic HTML,cHTML(Compact HTML),DOM Level 1および同Level 2,CSS,ECMA Script(JavaScript 1.5)に対応する。

 ちなみに調査会社のcomScore Media Metrix社によると,約1000万人のアクティブ・インターネット・ユーザーが携帯電話機やハンドヘルド・コンピュータを使ってインターネットにアクセスしているという。

 「モバイル・インターネット・ユーザーは急速に増加している。我が社はPalmSource Web Browserにより,無線ハンドヘルド機や携帯電話機を利用しているさらに多くのユーザーを引きつけることができるだろう」(PalmSource社チーフ・プロダクト・オフィサーのSteve Sakoman氏)

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