「民生電子機器およびプリンタ・メーカー,企業向けデータベース管理や教育向けアプリケーションのベンダー各社が米Apple Computerのネットワーキング技術『Rendezvous』への対応を進めている」とする発表を,Apple社が米国時間9月10日行った。

 すでにRendezvous対応を表明している米Hewlett-Packard,セイコーエプソン,米Lexmark Internationalに加え,オランダのRoyal Philips Electronics,キヤノン,米Xerox,米Sybase,World Book社がRendezvousへのサポートを同日発表したという。

 Rendezvousは業界標準のIPプロトコルを用いて,Ethernetや802.11無線ネットワーク上の装置を自動検出し,接続する仕組みである。Apple社のOS「Mac OS X version 10.2“Jaguar”」に組み込まれている。

 Apple社CEOのSteve Jobs氏は,「家庭や学校,オフィスの主要なネットワーキング技術を1社が支配することを望む者は1人もいない。Rendezvousは,オープンな標準規格がいかに早くさまざまな製品に普及するかを示す良い例だ」の述べた。

 「消費者は家庭内の装置が互いに会話することを望んでいる。例えば,Apple社の『Macintosh』上のデジタル音楽ソフトウエア『iTunes』に保存した音楽をPhilips社のステレオ・システムで聴いたり,デジタル写真管理ソフトウエア『iPhoto』に記録した写真をPhilips社のテレビ「Philips Flat TV」の画面で閲覧できる環境だ。我が社は将来の製品をRendezvousに対応させる予定である」(Philips社CEOのGerard Kleisterlee氏)

 またApple社によれば,キヤノンがネットワーク対応出力製品「ImagePROGRAPH W2200」「同W7200」「同W7250」にRendezvousを取り入れる。Xerox社はネットワーク・プリンタ「Xerox Phaser」をRendezvous対応にする。

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