セイコーエプソンの米国法人Epson Americaが米国時間9月10日に,新しいGPS(位置測定システム)モジュール「S4E39860」を発表した。消費電力100mW(3.3V動作時)という超低消費電力を実現した。
同モジュールの外形寸法は,30.8×25.8×6mmで重さが7グラム。長電池寿命と省スペースが要求されるモバイル,PCカード,PDA,携帯電話,カーナビなどへの組み込みに理想的なチップとなっている。
S4E39860は受信周波数L1帯に対応する。ビルトインのシグナル・プロセッサ,SRAM,同社独自の32ビットRISC CPU(S1C33コア),リアルタイム・コンピューティング(RTC)機能を搭載する。複数チャネル機能により8チャネルの受信が可能。受信感度は-130dBmで,位置情報のアップデートが最短1秒で可能になった。電源電圧3.1~3.6Vで動作する。
通常の動作電流は30mAで,動作温度範囲は-30~80℃。データは9600ビット/秒で転送する。測位時間は,コールド・スタートで190秒以下,ウォーム・スタートで50秒以下,ホット・スタートが20秒以下。衛星からの信号受信で何らかの障害が発生した場合には,2秒以内に接続を復活させることができる。
S4E39860は現在出荷中で,10000個のロット時の単価が35ドルとなっている。
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